街道さんぽ旅 中山道編 13日目 洗馬宿〜奈良井宿 19キロ

中山道編

年が明けて今日は1月11日。去年の同じ日に中山道ウォークを始めて丁度1年が経ちました。今日から木曽路を旅します。岐阜県の中津川宿まで、山間を縫って、峠ををいくつも越えて約100キロの道のりです。

早朝に洗馬駅に到着しました。宿場はまだひっそりとしています。洗馬宿は昔の大火の影響で、当時の面影はあまり残っていません。その代わり、あちこちに案内板が立っています。

本陣・脇本陣の庭園は鉄道開通時に失われたそうです。洗馬宿には板橋宿・追分宿に設置されていた「荷物貫目改所」がありました。規定の重量を超えた荷物に増賃金を徴収したりして、伝馬役に過重な負担がかからないようにしていたそうです。今は案内板が立っています。

JRのガードを潜ると、牧野の一里塚跡があります。

1614年に築かれた牧野一里塚

さらに進むと国道19号線に合流しました。合流地点にコンビニがありました。長野に入りここまで、旧街道は現在の主要道路から外れて進む事が多く、コンビニに出会うことは稀です。コンビニがあれば迷わず利用するのがお勧めです!!

天気は良いですが、非常に寒い…田畑には霜が降りていました。

国道から右に外れて進んで行くと、本山宿に到着です。

本山宿は木曽路の入口、松本平の出口として栄えた宿場です。尾張藩との境でもあったため、「口留番所」が置かれ、女改めや材木改めなどが行われていたとのこと。この宿場も中山道ルート変更に伴い設置された宿場町です。

また、名物は「そば」で、宝永3年の「風俗文選」(1706年発刊)に松尾芭蕉の門下の森川許六により、そば切りが本山発祥であることが記載されています。

朝の本山宿

宿場を抜けると国道に合流し、山々を縫うように進みます。

日出塩の一里塚を過ぎて、JR日出塩駅の脇を通り進んで行くと、初期中山道の案内板がありました。旧中山道は、下諏訪宿から三沢峠を越し、小野宿を経て牛首峠を抜けて、ここで新中山道に合流します。新と言っても江戸時代前半には今の中山道になっていますから、400年以上経ってますけどね笑笑今も中部北陸自然歩道として整備され歩けるようです。

山々を縫って進む国道
初期中山道案内板

案内板から少し進んだところに、「是より南木曽路」と書いた石碑が立っていました。木曽路の北の入口、尾張藩領の北の境で、ここから南が木曽路!木曽11宿が始まります。島崎藤村の「夜明け前」の冒頭の一節、「木曽路はすべて山の中」の道となります。

以前の会社の上司が木曽路の素晴らしさを話していましたので、木曽路を歩くのは、すごく楽しみにしていました!!

これから進む馬籠宿を過ぎたところに、「是より北木曽路」という石碑があるそうです。それに出会うのが今から楽しみです!!

国道沿いや少し外れた旧道を歩いて、次の贄川宿を目指します。

旧道

今日もホントに良い天気!!遠くの山々もよく見えます。

深い谷間に、国道と鉄道、そして旧道がひしめき合っていました。国道に合流し、しばらくで贄川宿です。

贄川宿は、木曽路の出入り口。北の守りの防衛拠点を担っていました。古くから関所が設けられ、木曽福島関所の副関として重要な役割を果たしていました。最初は1334年と言いますから、700年ぐらい前からです!!また、古くは温泉があって「熱川」と書かれていましたが、温泉が枯れてからは現在の「贄川」の漢字を当てるようになったとか。

贄川の関所は現在復元されています。JRの線路を跨線橋で跨いだところにあります。

贄川関所

宿場は、大火の影響で往時の面影を残すものは少ないですが、1854年建築の深澤家住宅が残っています。今は国の重要文化財になっており、行商を中心とした商家であったそうです。

深澤家住宅
本陣跡

宿を通り越し、桝形を右に曲がり、再びJRの跨線橋を渡ります。国道に出ると、右側に「贄川のトチノキ」と呼ばれる大きな大きなトチノキががありました。

推定樹齢1000年!!根本の周囲が10メートル以上あり、長野県内最大のものとのこと!!マジ!!デカかったです!!

贄川のトチ

国道沿いや旧道を歩きながら、押込の一里塚を過ぎて、次の木曽平沢に向かいます。

平沢宿へは、道の駅の前にある信号が目印。江戸方面からは右に入って進みます。

平沢宿は間の宿。正式な宿場町ではありません。古くから漆器の生産が盛んで、漆器を生業にする人達が集住していました。今も漆器のお店が建ち並んでいます。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、すごく雰囲気が良い、落ち着いた街並みが保存されています。

平沢宿の街並み
平沢宿の街並み
平沢漆器

平沢宿を過ぎると、奈良井川の堤防沿いを歩き、奈良井宿へと向かいます。寒い日でしたが川がとても綺麗でした。

奈良井宿は標高900メートル台に発達した集落で、戦国時代に武田氏の定めた宿駅。集落としては、さらに古いといわれています。

木曽11宿の中では最も標高が高い宿場町で、難所鳥居峠を控え旅人が宿を取ることが多く「奈良井千軒」と言われるほど賑わいをみせていました。

宿場は約1キロの長さがあり、平沢宿と同様、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されているため、宿場時代の面影を色濃く残しています。

今日のゴール奈良井駅は、奈良井宿の江戸側入口にあります。

駅舎もとても雰囲気のあるオシャレな駅舎でした。

無事奈良井駅に到着。この後、奈良井宿を散策して帰ることにしました。電車の時間をしっかり調べて置かないと、1時間に1本ないし2時間に1本しか来ないので要注意です!!

今日の旅は、昔の宿場時代にタイムスリップしたような気持ちにさせてくれる街並みを見ることができて、ホント楽しかったです。

木曽路は始まったばかりですから、これからも楽しませてくれる場所が多いと思います。

次回は難所鳥居峠を越えて木曽福島宿を目指します!!

奈良井宿
英泉が描いた奈良井

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