街道さんぽ旅 中山道編 9日目 塩名田宿〜芦田宿 12キロ

中山道編

塩名田宿〜和田宿の筈だったんですが…

この日は、夏の陽射しが照りつけ、とても暑い日です。朝から気温がグングン上昇して、とにかく暑い💦

バスの本数が少ないので、前日から調べておいて、佐久平駅からバスに乗り、前回終了した塩名田宿へと向かいました。

歩き初めてすぐに、卯建(うだつ)の上がった立派な建物が目に入りました。卯建とは、隣家との延焼防止のために建てられた防火壁のこと。昔は町屋が隣り合って連続して建てられている場合に、隣家からの火事が燃え移るのを防ぐために建てられました。

卯建を上げるためには、それなりに費用がかかります。そのため、「生活や地位が向上しない」「状態がよくない」ことを、「うだつが上がらない」の語源になったと言われています。

黒い模様(家紋?)が入っている迫り出した部分が卯建

この先を進むと桝形になっていて、坂を下って川原宿に出ます。距離は短いですが、風情のある道です。

通称「お滝通り」

突き当たりが千曲川で、前回紹介した通り、徒歩渡し・舟渡し・橋渡しの三種類の方法で渡っていました。

現在は国道に迂回し橋を渡ります。

橋の上からの千曲川

国道沿いに進んでしばらく行くと、次の八幡宿に到着します。

塩名田宿から八幡宿までは3キロぐらいしかありません。あとで調べてみると、中山道の中で一番短い宿間だとわかりました。

八幡宿は、周辺の集落の3つの村を中山道沿いに集められて宿場となりました。ここも、小規模な宿場町でしたが、千曲川の川止めもあり、本陣の他、脇本陣が4軒あったそうです。幕末には皇女和宮様の宿泊地ともなりました。

ここには、宿名の由来となる、1491年創建の八幡神社が鎮座しています。旧本殿の「高良社」は創建当時のもので、国の重要文化財に指定されています。また、江戸期創建の随神門・本殿・拝殿が残っていて、どれも歴史を感じます。中でも、神社入口に建つ随神門は見事でした!!

八幡神社の先に、皇女和宮様が宿泊された本陣があります。

八幡宿を出て国道142号線に合流し、望月宿に向かいます。

国道から外れた道には、昔を感じされる雰囲気が残ります。

途中、「祝言道祖神」と書かれた神様が祀られていました。案内板には、安曇地方で発生した道祖神で、お召し物から、珍しい道祖神だそうです。

望月宿が近づいてきました。この先の瓜生坂を越えれば望月宿です。国道を外れて瓜生坂に入って行きます。

この坂は古東山道(中山道と呼ばれる前からの呼称)にあたります。坂の東側で祭祀遺跡が発見されています。

瓜生坂の一里塚から山道へ。久しぶりの土の道。なんだか嬉しいですね!足にも優しいし(^^)

同じ瓜生坂ですが、昔とは違っているのでしょう。そんな険しい坂ではありませんでした。現在は望月トンネルが主要な道で、車はそちらを通ります。

瓜生坂を下ると望月宿です。

歩いてきた瓜生坂を振り返る

長坂橋を渡り、桝形を曲がると望月宿です。

宿は、主要道路から外れていることもあり、静かな佇まいでした。古い建物も残っていて、雰囲気がありました。

奈良平安期に信濃には16の牧があり、朝廷に献上していたそうです。その中でも望月は数多くの馬が献上され、中秋の名月になると信濃から馬が送られてくるので、代表格であった場所が望月と命名され、名前の由来になったとか。

望月のバスターミナルで一休みをして、宿場を進んで行きます。

「駒つなぎ石」なるものがありました。昔は馬を繋いでおくためのもだそうですが、今は、人形の馬が繋がれていました!笑

昨日、ホテルの方に望月にある美味しいイタリア料理屋さんを教わりましたが、場所が分からず、今回は寄るのを断念。今度来た時は是非探して寄ってみたいと思います。

宿場内は真っ直ぐな道が続いていましたが、望月の宿場を出ると田畑が広がる道を進みます。

国道に合流したり離れたりを繰り返し、登り坂を登って行くと、間の宿茂田井に到着します。間の宿(あいのしゅく)とは、宿場間の距離が長い場合や、峠越えなどの場合に宿場と宿場の間にできた休憩用の宿場です。基本宿場としては認められておらず、宿泊施設は無かったそうです。

茂田井宿もその一つ。ひっそりとした場所ですが、ここは素晴らしい!自然の景色ではなく、昔ながらの建物が残り、白壁と土蔵が続いています。

そして、ここ佐久市近郊は昔ながらの作り酒屋が13も残っていて、そのうち2軒が茂田井にあります。美味しいお米と清らかな水があってこそなんでしょうね。

情緒漂う街道筋

美しい街道筋を抜け、茂田井の西の入口付近にある石割坂を越えて芦田宿に向かいます。

芦田宿に向かう道中も長閑な田園風景が続く道を進んで行きます。

しかし、この日は暑かった💦

あまりの暑さに、当初予定していた和田宿までの予定を変更して、今日は次の芦田宿までとすることにしました。そして芦田宿に到着。

芦田宿からはバスに乗って佐久平へ向かいました。バス停に到着し時刻表を確認すると、11時台のバスが1本あり、それに乗ることが出来ました。それを逃すと1時間半待ち…少しの待ち時間で乗れて良かった〜(-。-;

バスの車内はエアコンが効いて快適です!!車内も夏の雰囲気を感じさせる飾り付けがされていて!佐久平駅までゆっくり、楽しく過ごすことが出来ました。

佐久平駅近くの商業施設で昼食を取り、ホテルに帰って温泉に浸かって汗を流します。その後は、エアコンの効いた部屋でお昼寝タイムでした笑笑

この日は、いつもの街道ウォーキングと違った一日を過ごしましたが、これはこれで気ままな旅の楽しい思い出となりました。

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