街道さんぽ 中山道編 18日目 大井宿〜御嶽宿 32キロ

中山道編

訪れる宿場町…大井宿〜大湫宿〜細久手宿〜御嶽宿

4月下旬、快晴の朝、JR恵那駅に降り立ちました。

この日は大井宿から御嶽宿までの山間部を歩く道のり。

公共交通期間がなく、途中で止めることができません。

先に結論を申し上げますと…

中山道の旅の中で、一番キツかった(-。-;

大きな山を越えるというのではなく、小さな峠をいくつもいくつも越えて行く32キロの旅でした。

途中コンビニなどのお店もありませんから、それなりの準備もして行きました。

【十三峠】

【大湫宿】

【琵琶峠】

【細久手宿】

【御嶽宿】

【歩いてみて】

と進んで行きます。

【中山道最大の難所?十三峠】

大井宿を出発し、十三峠を通って、まずは大湫宿までの約14キロの道のりです。

出発して約2キロ。

JRの踏切を渡り、左に折れて山の方向に進んだ先が、「十三峠」の東の入口!

ここから本格的な峠道です!

十三峠は、大井宿から次の大湫宿までの約10キロの間にわたり、上り下りを繰り返す峠道。

昔は、「十三峠におまけが七つ」と言われるほど、大小20あまりの峠道が続きます。

十三峠の入口にも「告」の看板が…

御嶽宿までの注意事項が書いてありました!!

ここで一旦、水分補給とトレッキングポールと、念のため熊よけの鈴を準備して、気合を入れ直して登り始めました!

まずは石畳の坂道を登って行きます。

天気が良くて、木々の切れ間からは、周りの山々がとても綺麗に見えます!

槇ヶ根の一里塚は、江戸から88里目。

両塚を残しています。

槇ヶ根一里塚

しばらく尾根道を歩くと、車道に出ますが、またすぐ山道を進み、

「槙が根立場の茶屋」「伊勢神宮遥拝所跡」を過ぎると、「下街道」の分岐点へ。

左へ進むと、伊勢・名古屋方面への近道♬

しかし、江戸幕府は中山道の宿場保護のため、下街道の商人荷の通行を禁止していたそうです。

下街道との分岐。左が下街道

あまりの急坂で大名行列が乱れた・旅人の息が乱れ・女性の裾も乱れたと言われる「乱れ坂」を過ぎると、集落に出ました。

田んぼや畑の間を抜ける、のどかな道沿いです(^^)

集落の間を抜けると、また峠道です💦

藤村高札場跡を過ぎてすぐに、「深萱立場跡」があります。

ここで、大井宿と大湫宿の中間!!

十三峠もやっと半分まで来ました!!

深萱立場跡

深萱立場跡を過ぎると、また峠道です。

土の道あり、石畳道ありと、小さいアップダウンの繰り返し。

さすが十三峠は、昔からの難所!!

途中茶屋跡がたくさんあります。

現在も、公共交通機関から離れた場所にあるため、一里塚も当時のまま。

左右両塚が残っています。

権現山一里塚

そして…ついに見ました!!

「熊出没注意」の看板!!

この日も、歩いているのは私だけ…

ここまで誰ともすれ違うこともありませんでした。

念のため、鈴を鳴らしながら歩いて来ましたが、「今日は熊の恐怖はないかな?」と思っていたのですが…

皆さんもお気をつけてお通りくださいね!!

大小数多くの峠を越えて、十三峠最後の坂が、「寺坂」です。

西行坂から始まった十三峠もやっと終わりにとなりました。

十三峠の東を表す石標を見た時は、ホッとしました!!

ここまでスタートから4時間。

大湫宿に到着です!!

【山の中にたたずむ大湫宿】

アクセス…JR中央本線釜戸駅からタクシーで約10分。

大湫宿は、奥深い山中にある静かな宿場町♬

美濃16宿の中でも最高所(海抜510メートル)に位置する宿場です。

この宿場に、幕末皇女和宮様が江戸降嫁の際に一泊なされました。

行列は総勢約5000人!!

4組に分かれて4日に渡ったそうです!!

大変な騒ぎだったと言います!!

大湫宿

見どころは、「神明神社」の大杉!!

高さ40メートル、周囲11メートル、推定樹齢670年と言われる大杉だったのですが、大雨の影響で一度は倒れてしまいました…

しかし、2022年2月、大杉の根本部分を立ち上げる工事が行われ、倒木から新たに復活を果たし、新しい形で地域のシンボルとなっています!!

もう一つは、大湫宿から、琵琶峠に向かう途中にある「二つ岩」

弁慶が運んできたと言われる大岩です。

広重が描いた「木曽街道六拾九次 大湫宿」のモデルにもなっています。

二つ岩

広重が描いた大湫宿の二つ岩

【石畳が続く峠、琵琶峠】

大湫宿を出てすぐにある峠です。

長さは約1キロの峠道で、国内最長級の石畳が敷かれています。

約30分ぐらいで越えることができます。

琵琶峠東の入口

【江戸時代から続く旅籠がある細久手宿】

アクセス…JR中央線穂浪駅からタクシーで約20分

穂浪ICから車で約15分

細久手宿は、大湫宿と御嶽宿との間が4里半と長いことから、1606年に仮宿を設けたことが始まりです。

ここには、尾州家(尾張徳川藩)の定本陣であった【大黒屋】さんが現在も料理旅館として営業をしています。

建物は1859年に再建されたもので、往時のままの姿をとどめています!!

【やっと着きました!!御嶽宿】

アクセス…名鉄広見線御嶽駅下車

大井宿から始まった長い山中の道はここでゴールです。

門前町町として栄えた宿場町。

願興寺には、国の重要文化財にもしてされた薬師如来坐像もあります。

残念ながら、御嶽宿に到着時には疲れ果てて…

訪れる力がありませんでした…(-。-;

今日のゴールに設定していた、御嶽駅を見た時は、歩き通せたという気持ちでホッとしました笑笑。

【歩いてみて】

この日は、32キロを9時間30分かけて歩きました。

ほとんどが、山の中…

小さなアップダウンを繰り返しの32キロでした。

中山道をここまで歩いてきて、「碓氷峠」「和田峠」などなど、多くの難所と言われる峠を越して来ましたが、今回が一番キツかった💦

累積標高差は下記の通りで、十三峠がいかに厳しい道のりかが、体験できた一日でした。

碓氷峠:最高点1194m/標高差801m/累積標高(上り) 936m/累積標高(下り)- 385m


和田峠:最高点1608m/標高差766m/累積標高(上り)1457m/累積標高(下り)-1501m


十三峠:最高点 562m/標高差283m/累積標高(上り)1634m/累積標高(下り)-1547m

これで、中山道の碓氷峠から始まった山岳地帯は終了です。

ここから先は、平地が多くなり街中を歩くことが多くなります。

ちょっと寂しいような気もした旅でした。

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