甲州街道7日目。
いよいよ甲州街道最大の難所「笹子峠」を越える日がやってきました!
これまで、街道歩きでいくつもの峠を越えてきましたが、それぞれの街道で「最大の難所」と言われる場所は緊張します…
八王子駅から甲府方面に向かう電車は、多くの登山客や学生さんで満員状態。
高尾駅、相模湖駅などで大勢下車されて、笹子駅で降りたのは、私を含め4人…
その4人もそれぞれ向かう場所が違って、笹子峠に向かうのは私一人…
国道20号線を歩いている時、何回も振り返って確認しましたが、やっぱり私一人でした(笑
2024年9月
【道のり】
①阿弥陀海道宿(笹子駅)から笹子峠を越えて駒飼宿
朝8時40分、笹子駅出発。
道は峠に向かい緩やかな上り坂。
国道20号線をしばらく歩くとすぐに黒野田宿です。
笹子川を渡り県道との分岐を県道に沿って進み、遊歩道に入って行きます。
遊歩道入口には、害獣除けのフェンス。
さぁここからサファリの始まり?
遊歩道と言っても、誰も歩いていません。
ここから熊除けの鈴を鳴らし、熊に出会わないことを祈って進みます。
砂防ダムを過ぎて、しばらく歩くと県道に合流。
その先にある矢立の杉方面へ。
誰にも会わない山道は心細いです。
毎回峠を越える時は鈴を鳴らして歩きます。
鈴の音だけが元気をくれます。
山道を登って、矢立の杉に到着♬
ここで初めて車で来られた見物の方二人とお会いしました😆
観光スポットになっているのか、綺麗なベンチが並んでいて、音声で矢立の杉を案内してくれる装置もありました♬
峠道は谷道・尾根道になり、県道に合流。
しばらく進むと、笹子隧道に出ます。
このトンネルは昭和13年に完成。
新笹子トンネルができるまで長野・山梨から東京につながる幹線道路として使用されていたようです。
街道の笹子峠越えは、笹子隧道の右側から山道を登ります。
山道を登って程なく標高1096メートル笹子峠のてっぺんに到着♬
ここまで歩き始めて2時間。
案内表示にある、大和村日影・かいやまと駅方面へと進みます。
峠を下って行くと、県道の合流。
笹子隧道の反対側へと出てきます。
ガードレールの切れ目から入る道が旧道です。
山を下って行くと、壊れた案内表示がありますが、ここは右の下り道へ。
ここから先が難儀しました💦
道が不明瞭で、案内表示も少ない…
この道が正しいのか…
メチャクチャ不安💦
小川を越えて壊れそうな丸太橋を渡って…
赤いテープを頼りに下って行きます。
なんとか県道に合流…
ホッと一息♬
30分ぐらい県道を下ったかなぁ…
民家が見えてきて、ここが駒飼宿♬
やった〜!!
熊に出会うことなく笹子峠を越えてきました〜😊
しかし、熊にも出会いませんでしが、峠道に入る前から駒飼宿までの間、人に出会ったのも5人だけでした😅
②駒飼宿から鶴瀬宿を経て勝沼宿へ
駒飼宿を過ぎると国道20号線に合流します。
なんか懐かし感じ♬
国道に合流後すぐに次の鶴瀬宿に到着です。
ここには甲州十二関の一つである関所が置かれていました。
ここでも「入り鉄砲出女」を取り締まっていたようです。
鶴瀬宿と駒飼宿は二つの宿場で順番に業務をこなす合宿です。
甲府方面からの荷物を笹子峠を越えて黒野田宿や阿弥陀海道宿に運んだりしていたそうで…
毎日今来た道のりを荷物を運んでいたかと思うと…
大変だ〜💦
鶴瀬宿から次の勝沼宿までは、国道20号線に沿って下って行きます。
甲府盆地に向かって下るだけ♬
と甘く考えていました…
国道を進んで行くと、長柿洞門に差し掛かりました。
洞門の右側に細い階段があり、地図ではここから山を登るようです💦
結構急な山道💦
登りきったところには観音堂があり、本尊は京都清水から勧請した「聖観世音菩薩」♬
民家から離れた山の上に立派な建物が建てられていました!!
急な山道を登った後は、急な山道を降ります💦
九十九折りになった急坂です💦
山を降り、旧道を通り民家を抜けて国道に合流。
国道には東京から117キロポストの案内表示があり、甲州街道も残り100キロを切りました😊
快調に国道を下って行きます。
深沢入口交差点横に、近藤勇の像が立っています。
ここは近藤勇が率いる幕府軍と官軍が戦った場所だそうで、写真で見る近藤勇より可愛い感じに作られています😊
ここにも戊辰戦争の名残りがありました!!
そしていよいよ勝沼宿に入って行きます。
国宝大善寺を過ぎ、国見坂を過ぎると勝沼宿。
勝沼宿の入口でこの日はおしまいとしました。
ここから、JR勝沼ぶどう郷駅に向かったのですが、
駅まで遠い上り坂💦
最後の最後にまた試練が待っていました💦
ぶどう畑が広がる道を登って…
勝沼ぶどう郷駅到着〜😊
この日の宿は、石和温泉にあるスパランド♬
温泉に浸かってまた明日♬
【見どころ】
①矢立ての杉
樹齢1000年を超すデカいデカい巨木です!!
戦国時代、合戦に赴く武士がこの木に矢を射立てて戦勝を祈願したことから、その名がついたと言われています。
近くには、ベンチが置かれ音声で矢立の杉に関する案内がされる装置もあり、観光の名勝になっています。
②笹子隧道
甲州街道の笹子峠は昔から難所と言われてきました。
その峠を越えるために開削されたのが笹子隧道です。
昭和13年に開通したトンネルは洋風のモダンなレンガ作りの入口になっていて、昭和33年に新笹子トンネルが開通するまでの間、東京への基幹道路として役割を果たしていました。
【まとめ】
今回は、最大の難所笹子峠を無事に越えることができました。
最大の難所と言われているので、スタート前は緊張していましたが、案外すんなり越えれたのが感想です。
しかし、東海道や中山道の峠道と違い、案内表示が少なく、道も不明瞭なところがありました。
地図とGPSを使って現在地を確認しながらの峠越えでした。
笹子峠を越え、駒飼宿へ向かう途中の隧道の反対側に出て、県道を渡って土道を下って行くところからが特に分かりずらい!!
赤いテープが目印。
道迷いも多いと思いますので、あまりお勧めしません。
県道を使うのも良いと思います。
(旧道も途中で県道に合流し駒飼宿へと向かいます)
また、最近は熊の出没が全国的に問題となっています。
峠を越える際は、早朝・夕方は避けて、熊除けの鈴やラジオなど、音が出る物を携帯する事をお勧めします。
笹子駅から勝沼宿までの間にコンビニなどのお店はありません。
飲食物は事前に準備を。
甲州街道の山間部が終わり、甲府盆地に入りました!!
次は石和宿まで歩こうと思っています😊